地域発「うまみを作る人」現地レポートvol.2
大阪発「家族の食卓の記憶と記録」

日頃から、うまみアンテナを伸ばし、「美味しそうなもの」「うまみを作る人」を探しているうまみスタッフ。今回、Instagramでスタッフの目に飛び込んできたのが、大阪在住のゆみこさんの投稿でした。
毎回「今日も一日お疲れ様でした!」で始まる、『今日の晩御飯』の写真がいつも美味しそう。写真と一緒に添えてクスッと笑ってしまう近況や暮らしの記録を読んだスタッフは、すっかりファンになってしまったのです。
「ああ~、今日も美味しそう!」
「料理を作っているところも見たいなあ~」
ということで、早速、大阪に向かいました!

ゆみこさん一家は、にぎやかな5人家族。お宅へ伺うと、ゆみこさんと長女ひなこちゃん、末っ子しゅうた君、近所に住んでいるゆみこさんのお母様(以下おばあちゃん)がニコニコ迎えてくれました(この日、パパと次女こなつちゃんはお留守でした)。

『今日の晩ご飯』は家族のライフログ

ゆみこさんがInstagramに投稿する『今日の晩御飯』には、家族の日々の思い出が、料理の写真とともに記録されています。

にぎやかな日も穏やかな日も、家族の日常にゆみこさんの料理があります。ダンスの発表会、受験、だんじり、朝練…いつだって、お母さんの味が、子どもたちの成長を見守っているのがわかります。
投稿を見た子ども達から感想をもらったり、料理写真を元に話題が広がったり、家族に新たなコミュニケーションが生まれているそうです。

「これ美味しいね」で深まるコミュニケーション

フルタイムでお仕事をしているゆみこさんは、帰宅後、腹ペコの子どもたちの「今日のご飯なに~?」の言葉を受けて、晩御飯を作り始めます。
三姉弟は、カウンターキッチンでゆみこさんが料理をするところを眺めるのが好きだそう。調理や片付けをする姿をいつも見ているからこそ、作ることに興味が湧いたのでしょうか。三姉弟全員が料理好きになり、ゆみこさんが忙しい時には積極的に手伝ってくれるそうです。
お母さんが作る出来立ての食事をみんなで囲むと、「これ美味しいね」「どうやって作るの?」からはじまり、自然と家族の会話も弾むそう。照れてしまいそうなことや、面と向かって言いづらいことも、家族で同じものを食べていたら素直に話せる気がします。美味しい食事が、家族の心をほぐすのかもしれません。

「食は人と人をつなぐもの」

「食生活が子どもの未来を作ると思っています」
子ども達には国産や地のものを食べさせたいと、買い物では食材選びにも気を配っているそうです。
「実は、目の前に、青空スーパーがあるんですよ」
と冗談ぽく話すゆみこさんが指差す方向を見ると、そこには見事な菜園が広がっていました。

そこは、お向かいの「おっちゃん」の畑だそう。季節ごとにいろいろな野菜を作っているそうで、時々、採れたて野菜をお裾分けしてもらうことがあるそうです。
「新鮮なのが子どもらにもわかるんやろうねえ。大好きなの、きゅうり」とおばあちゃん。おっちゃんのきゅうりで作ったタタキきゅうりは格別なのだとか。
家族の食卓だけでなく、ご近所同士でも「いただきます」「ごちそうさま」の関係が見えてきます。
「食は人と人をつなぐものですね」とゆみこさん。
野菜の旬や採れたての美味しさを知ったり、作り手である「おっちゃん」とのやりとりで、食べ物の大切さを身近に感じることができる…。「おっちゃん」の畑は生きた食育教材になっているようです。

食事は家族のバロメーター

ゆみこさんが作る晩御飯は、御飯、お味噌汁をはじめ、主菜、副菜と品数が豊富なのが特徴です。品数の多い理由は、おばあちゃんにルーツがありました。
おばあちゃん曰く、「お父さんのお酒のアテに色々と用意していたので、品数は多かったですね」
「ずっとお母さんの料理を見て育ったので、この形が普通だと思っていました」と、ゆみこさん。

そして、もう一つの特徴が、一人分ずつ丁寧に配膳されているということ。
「一人分に分けて配膳することで、家族の誰がどれだけ食べたかわかるんですよ」
品数の多さだけに注目していたうまみスタッフは、これを聞いて目から鱗でした。
「大皿から自分でよそうスタイルもいいですが、見てない時に好きなものばかり食べてしまうかも知れなくて…個別に盛ると、その時の家族の食欲や好き嫌いもわかるし、話のきっかけにもなりますしね」
味だけでなく、料理の配膳の仕方という、目と手で伝わっていく継承の形があることをゆみこさんに教えてもらいました。きっと、ゆみこさんの子ども達にも、この考え方は自然と受け継がれていくのでしょう。ゆみこさんが、おばあちゃんの食卓を見て自然と覚えたように。

取材でも、スタッフの目の前でも、「いつもの晩御飯」風に手際よく料理を作ってくださいました。
写真ではありますが、視覚でうまみメニューをお楽しみください!とても美味しかったです。

「おあげの和風ロールキャベツ」だしを含んだおあげの中にキャベツとひき肉がぎっしり。一口食べると、おだしと具のうま味がお口にジュワ―と広がります。

「手羽元煮」甘辛味でごはんがすすむ一品。お弁当にも、お酒のおつまみに重宝します。

最後に、長女のひなこちゃんに、ゆみこさん宛のメッセージをいただきました。
「私にとってお母さんは本当にかけがえのない存在です。私は部活動で朝練がよくあります。朝早いのにお母さんは毎日お弁当を作ってくれたり、仕事で疲れているのに毎日おいしい夜御飯を作ってくれたり、家事をこなすお母さんは本当に尊敬します。体調を気遣ってくれたり本当に感謝でいっぱいです。私はそんなお母さんが大好きで、世界で1番自慢のお母さんです」

ゆみこさんから子ども達へは「愛してるよ~」のメッセージをいただきました。

これぞ親子のラブレター!文面には、愛や感謝の気持ちが溢れていますね。
これからも笑顔の食卓で、ご家族幸せな毎日をお過ごしください。取材へのご協力、ありがとうございました。

うまだし公式ホームページ」では、ゆみこさんが取材時に作ってくれたうまみメニューを紹介しています!ぜひご覧いただき、これからの献立作りに役立ててくださいね。

うまだし公式ページ
http://www.umadashi.jp/umami/