\ 第5回開催レポート / きのこ女子大×やまや
1日限定「きのこ食堂」

「レッツ!だしコミュニケーション」を合言葉に、出汁をはじめ、さまざまな食材や食文化に触れる親子体験メニューをお届けする「umamiの体験教室」。9月23日に行われた第5回目のテーマは、秋の味覚「きのこ」です。
ゲストに、きのこ女子大キャンパスプロジェクトとエノキタケの生産量日本一を誇るJA中野市(長野県中野市)の出川秀隆さんをお迎えし、きのこづくし体験を楽しみました。

子ども達のきのこへの興味を引き出すお手伝い

まずは、きのこ女子大キャンパスプロジェクトのメンバーが登場です。
彼女たちは食や栄養学を学ぶきのこ好きの現役女子大生たち。レシピ開発をはじめ、イベント企画や商品開発などさまざまな地域や企業とコラボしながら、きのこをPRする“胞子活動”を行っているそうです。

きのこの魅力を知りつくした彼女たちが、今日はきのこ料理4品を提供してくれるとのこと。楽しみに待っていればいいのかと思いきや…。
「皆さんと一緒に、きのこ料理を作りたいと思います! 下ごしらえのお手伝いをお願いします!」

テーブルに運ばれてきたのは、エノキタケとぶなしめじ。
これを手でほぐすお手伝いをします。きのこは大好きで食べているけど、生のきのこを触るのは初めてという子ども達がほとんど。1本1本、一生懸命ほぐします。

次は、「パプリカの型抜き」。
かわいい花形の型抜きで、パプリカをくりぬきます。肉厚のパプリカに悪戦苦闘しながらも、きれいな花形ができたときは笑顔!

これらの材料を使って、きのこ女子大メンバーの調理がスタートします。どんなきのこ料理が出来るのか楽しみです。

きのこの育ちを観察!子どもも大人も興味津々

きのこ料理が出来るまでの間は、JA中野市の出川秀隆さんによる「きのこ観察会」が行われました。

畑や田で育つ野菜やお米と違って、きのこがどこにどんなふうに生えているのか、ほとんどの人が見たことがありません。
「栽培きのこは、気温・湿度、衛生面など管理の行き届いた施設で栽培しているので、一般の方に見学していただくことはあまりしていないんですよ」と出川さん。
そんなデリケートなエノキタケの菌床を、今回は特別に地元より運んでいただきました。

最初に登場したのが、表面が茶色い栽培ビン。次は表面が少し白っぽくなった栽培ビン。
どちらもきのこが生えていないので、きのこを観察している実感が湧かないのですが…。
「この中できのこが菌糸を広げて育っているんですよ」と出川さん。
なんと、このビンの中身全体がきのこなのだそうです。
私たちがふだん食べているのは、きのこの子実体(しじつたい)といって胞子を飛ばすために成長したごく一部分なのだとか。白い正面をよく見ると、フワフワモコモコしたものがびっしり。これがエノキタケの赤ちゃんだったのです。

そして、いよいよかわいいエノキタケとご対面。
「人に例えると、今日ここにいる子ども達くらいの大きさ。子どもエノキタケです」
参加者からも「かわいい~」の歓声があがります。

「次は、高校生エノキです。そしてこれが大人エノキ。この長さで収穫して出荷します」
栽培ビンに巻かれた青いシートは、エノキタケをまっすぐ伸ばすためのものなのだそうです。
「このシートを巻かないとどうなってしまうのですか?」
「こうなってしまうんですよ!」
ここで登場したのが、長さ5cmほどのかわいいエノキタケ。寝ぐせが付いたようなエノキタケに、みなさんからは「おもしろい」「かわいい」の声が。実はこれ「花えのき」として商品化もされているそうですよ。

最後は、子ども達にエノキタケの収穫をしてもらいました。小さな手でエノキタケを一生懸命つかんで、栽培ビンから切り離します。貴重な体験に、参加者全員大興奮でした。

ちなみに、きのこにはグアニル酸といううま味成分が含まれています。出汁素材としても使われている干ししいたけはお馴染みですが、このエノキタケも干すことで、うま味がアップし、昆布と一緒に出汁に使うこともできるそうです。そのまま汁物などの具材にすれば、きのこも食べられて一石二鳥ですね。

早速、干しエノキタケを試食。ポリポリポリ…噛めば噛むほどうま味が口に広がります。
「子どものおやつにも使えそう」と、参加したママからも好評でした。
ちなみに、エノキタケは硬い細胞壁に覆われているので、うま味成分(栄養成分も)を充分に抽出するには、干したり、細かく切ったり冷凍するのが有効なのだそうですよ。

出汁ときのこのうま味たっぷり!
きのこ女子大オリジナル料理を堪能

きのこの興味深いお話を聞いた後は、きのこ女子大にバトンタッチ。
参加者全員で、「うまだしおにぎり」作りに挑戦します。だし素材6種を黄金比でブレンドした『うまだし』は、塩味と醤油味もついているので、おにぎりの塩代わりにもなり、簡単にだし風味のおにぎりが作れます。

そして、いよいよきのこ料理が登場!!

「えのき春巻き~きのこあんかけ添え~」

エノキタケ、竹の子が入った春巻きは、シャキシャキ食感がおいしい。きのこたっぷりのあんかけも出汁のうま味(『うまだし』使用)が効いています。

「コリコリきのこのイタリアンソテー」

子ども達に型抜きしてもらった花形パプリカ入り。バルサミコ酢を使用していますが、隠し味にギリシャヨーグルトを使っているので、マイルドでコクのある味わいに仕上がっています。

「ナッツとかぼちゃのデリ風サラダ」

11月末に刊行されるきのこ女子大のレシピ本からの一品。ヨーグルトベースのクリーミーなソースでブナシメジ、エリンギ、りんごを和えたサラダです。具材のいろいろな食感を楽しめます。

「umamiたっぷりスープ」

ブナシメジ、エノキタケ、そしてトマトのうま味が溶け込んだ『うまだし』ベースのスープ。ふんわりたまごも入ってやさしい味わいです。

どれも、きのこのうま味と食感が生きていておいしい!みなさん、きのこ料理に大満足の様子でした。

「きのこ食堂」もそろそろ終わりの時間に。
「きのこの収穫という貴重な体験ができてよかった」「ふだん、子どもにお手伝いをしてもらう機会がなかったけど、おにぎりや型抜きは家で早速やってみようと思う」「パプリカ嫌いの娘が、お花の型抜きをさせてもらったら、食べられるようになりました!」など、参加者のみなさんの感想からは、様々な発見やお子さんの成長があったことが伺えました。
今回の体験が、ご家庭での親子の時間や会話につながるといいですね。

お楽しみ抽選会の後は、恒例の記念撮影。「ハイ、チーズ」ではなく、「ハイッ!うまみー」で笑顔を作ります。JA中野市さんからのきのこ盛りだくさんのお土産をお渡しし、体験教室は無事に終了しました。

次回のumamiの体験教室は、旬の食材を使った「うまだしスティックおにぎり作り」と博多直送「明太子漬け込み体験」など、またまた貴重な体験ができる企画が盛りだくさんです。お楽しみに!